お住まいのトタン屋根のサビが気になりませんか?残念ながらトタン屋根のサビをそのまま放置してしまうと加速度的にサビがサビをよび、最終的には穴が開き雨漏りが発生してしまうということも・・・。
そうなる前に、今一度住まいのトタン屋根の劣化状況を把握した上でメンテナンスを計画しましょう。今回はトタン屋根の基本的な知識と基本用語やメリット・デメリット、塗装の情報など盛りだくさんでお届けいたします。
1. トタン屋根(瓦棒屋根)とは?
トタン屋根とは数ある屋根素材のひとつで、特徴としては薄い鉄板を重ね葺いた屋
根のことを指します。
通常の屋根は雨漏りを防ぐために屋根勾配がきついものが多いですが、トタン屋根は継ぎ目が少なく、屋根勾配がゆるくても雨漏りしにくいというメリットがあります。
最もよく採用されていたのは1980年代の高度経済成長期で、アパートやコーポの屋根素材としても広く使われ、一般的には「古い建物に多い」傾向があります。
トタン屋根のような、板金(金属素材)と垂木を組み合わせた屋根のことを建築に関わる専門家は「瓦棒屋根(かわらぼうやね)」と呼ぶ場合もあります。
2.トタン屋根(瓦棒屋根)のメリット・デメリット
トタン屋根(瓦棒屋根)のメリットとデメリットをご紹介します。
2-1.トタン屋根(瓦棒屋根)のメリット
・他の屋根材に比べて価格的にリーズナブル
・塗装をすることで好きなカラーに変更できる
・傾斜の浅い屋根勾配でも使用できる
最大のメリットは屋根用の鉄板のため、雨漏りしにくく軽量で低コストなこと。
屋根のコストを抑えたい場合には、トタン屋根(瓦棒屋根)は最適なものと言えます。
2-2. トタン屋根(瓦棒屋根)のデメリット
・鉄材なのでサビやすく耐久性が低い
・サビなどを発生させないためには定期的なメンテナンスが必要
・鉄材なので断熱性が低く夏場などは熱を持ちやすい
・遮音性が低いため雨や外部の音が室内に響きやすい
デメリットの方がわかりやすく目立ってしまいがちで、特に遮音性が低く室内に響く場合も多々あり、雨が激しく降る時は、響く雨音が睡眠の妨げに感じる人もいます。
また、鉄材なのでサビやすく、一度サビてしまうとサビがサビをよび急激に腐食が進み、雨漏りの可能性が高くなります。
かなり腐食が進んだ状態や雨漏りが始まった後では、メンテナンスに必要以上にお金がかかってしまうことも・・・
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3.トタン屋根(瓦棒屋根)は塗装でメンテナンスできる
以下、塗装でのメンテナンスが可能なケースをまとめました
・サビがところどころもしくは一面に発生している
・新築時の塗装、もしくは以前の塗装が剥げている箇所がある
・トタン屋根(瓦棒屋根)に苔が発生している
3-1.トタン屋根(瓦棒屋根)に塗装する場合の手順は?
以下、トタン屋根(瓦棒屋根)に塗装を行う場合の手順です。
①ケレン
トタン屋根(瓦棒屋根)のサビや腐食、塗装や塗膜の剥がれに対してヤスリやワイヤーブラシ、サンドペーパー等の専用工具を用いて取り除きます。
※ケレンとは・・・主に汚れやサビがついた鉄部を専用工具で擦り落とし塗料の付着をよくする作業。
②高圧洗浄
ケレンで除去したサビや腐食部分、塗装や塗膜の剥がれまたは、ホコリ・苔などを高圧洗浄機を使ってしっかり洗い流します。
③下地処理
浮いてしまったクギやトタンの継ぎ目などの打ち直し等、塗装する前に不具合箇所を補修します。
④下塗り
下地処理を行った後、サビ止め入り(腐食防止)の下塗り材(プライマーとも言います)を塗布します。
⑤中塗り・上塗り
しっかり下塗り材を塗布した上から、さらに中塗り・上塗り、または上塗り塗料を重ね塗りします。
⑥完成
3-2.塗装で修理できないのはどんな状態?
以下のような劣化状況が見られる場合は塗装によるメンテナンスや補修ができない可能性があります。
・雨漏りがひどい
・サビなどが原因で屋根に穴が開いている
このような劣化状況では、「重ね葺き(カバー工法)」という既存の屋根の上に屋根材をかぶせる方法や、「葺き替え」という劣化した屋根を撤去し新しい屋根を施工する方法を検討することになります。
4. トタン屋根(瓦棒屋根)が雨漏りしたときの修理方法
トタン屋根(瓦棒屋根)が雨漏りしてしまった際の応急処置や修理方法をお教えします。
4-1.応急処置はどうする?
応急処置の方法としては以下があげられます。
・シーリングで埋める
雨漏り箇所が特定できる場合は、シーリング剤を使用して雨漏り箇所の隙間を埋めることが有効です。
ホームセンターなどで必要な資材や道具を入手できます。
・防水テープで塞ぐ
雨漏り箇所が特定できる場合は、防水テープで応急処置を施すことも有効です。
こちらもホームセンターなどで必要な資材や道具を入手できます。
・シートで覆う
防水シート・ブルーシートなどの大きめのシートを屋根全体にかぶせ、土のうやテープで固定する方法です。
応急処置を行う際は、いずれも屋根の上といった高所でのなれない作業は事故を引き起こす危険性もあるということを認識した上で行っていただければと思います。
4-2.「重ね葺き(カバー工法)」での修理は?
既存のトタン屋根の上へ新しい屋根を重ね葺き(カバー工法)することが可能です。
今ある屋根材の上に新しい屋根材を重ねて設置するため、工期もコストも抑えることが可能です。
ただし、屋根が二重になるということは屋根が重くなります。
また、必ず下地調整が必要となります。
下地状態によっては、下地調整を含む重ね葺き(カバー工法)の費用と葺き替えの費用を比較した場合大きな差がなく、重ね葺きするのなら葺き替えがおすすめの場合もあります。
4-3.「葺き替え」での修理は?
屋根の劣化が原因でひどい雨漏りが発生しているケースで一番確実なのは、屋根を新しいものに変えてしまうということです。
葺き替えは、現状の屋根材を全て取り除いて新しい屋根材を張るため工期とコストがかかってしまうというデメリットがあります。
また、古い屋根材を処分するための処分費用も必要となってきます。
5. トタン屋根(瓦棒屋根)の劣化状態を調査するなら外壁.comへ!
現在のトタン屋根(瓦棒屋根)の状態を知るには、やはり専門業者に劣化状況を調査してもらって判断するのが一番です。状態やコストパフォーマンスを考えた最善の選択をする必要があります。劣化状況によって適したメンテナンス方法が異なるため、まずは屋根の状態を塗装専門業者に調査してもらいましょう。
外壁.comでは、屋根の補修経験が豊富なスペシャリストが劣化状況を調査いたします。
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6.「屋根を長持ちさせるなら業者に依頼するのがおすすめ」
トタン屋根(瓦棒屋根)はメンテナンスをせずに放置してしまうと、サビがサビをよび劣化が進行しやすい屋根です。サビに強いガルバリウム鋼板やスレート瓦への葺き替えも良いでしょう。
雨漏りが起こってしまう前に早めのメンテナンスを検討されることをおすすめします。
10年以上放置していたり、雨漏りの発生や目視で確認できる劣化がある場合は、いちど塗装専門業者に相談して、劣化状況を点検することをおすすめします。
まとめ
・トタン屋根(瓦棒屋根)とは薄い鉄板を重ね葺いた屋根のこと
・トタン屋根(瓦棒屋根)のメリットは安くて雨漏りしにくいところ
・トタン屋根(瓦棒屋根)のデメリットはサビやすいこと
・トタン屋根(瓦棒屋根)の修理は専門家に任せるほうが良い